2021-06-24から1日間の記事一覧
【本文】 韻鏡考 大矢 透 敍 説 著者が假名通考編述の事に從ひてより、既に數星霜を經過したり。而も天賦の魯鈍なる、自ら鞭撻すれども事、意の如く進捗せず、僅かに本編第一篇、假名源流考、第五篇音圖及手習詞歌考、外編第一篇、周代古音考の刊行せられた…
韻鏡考 目次 敍説/一頁 第一章 韻鏡とは如何なるものなるか/三頁 第二章 韻鏡の我が國に入れる以來の狀況/七頁 第三章 韻鏡の歸字の時代の觀察/九頁 第四章 韻鏡の原型の尋繹/十三頁 第五章 韻鏡の原形は夙に隋代に成れり/十七頁 第六章 音圖製作の目的及び…
【本文】 讀音に對し著者が特に注意を請はんとする要項 第一、音圖成立の時代 宋以來、音圖は唐末以後のものなるべく謂へるに、編中、韻鏡は隋唐以上の切韻圖の宋末に傳われるものなりと爲せり。こは唐初の武玄之が韻詮の悉曇藏に引かれたるに、既に同式の音…
【本文】 韻鏡考 凡例 一、此の篇は、假名通考外篇第五篇にして、韻鏡に對する諸般の事項を考證し、解釋したるものなり。 一、韻鏡は、我が國に於いて、古今の字音を論ずるものの標準とせらるること既に久し。しかもこは、本來宋人が、宋代當時の字音を標準…